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[演劇]SHAKESPEARE's R&J

 あらかじめ 「シェイクスピア全集 (2) ロミオとジュリエット」(ちくま文庫)で予習すると良いですよーと教えられ、地元の本屋を5軒ぐらい回ってようやく購入。読んでて良かった。翻訳が同じ松岡和子さんなので、台詞がそのまんま。おかげで、展開がすごくわかりやすかったです。
 
『SHAKESPEARE's R&J』
 原作:ウィリアム・シェイクスピア
 脚色・演出:ジョー・カラルコ
 翻訳:松岡和子
 出演:首藤康之,佐藤隆太,小林高鹿,浦井健治
[あらすじ]
 イギリスの、とある神学校が舞台。
 学校で読むことを禁止されているシェイクスピアの戯曲。だが、学生の一人が『ロミオとジュリエット』を手に入れる。仲間を誘い、寮を抜け出し、こっそりと読みふける4人。
 やがて、リーディングだけでは飽きたらず、彼らは“役”を演じ始める。
 
 以下、ネタバレ有りで。
 
 
<<役バレ>>
 首藤 → 学生1(ロミオ)
 佐藤 → 学生2(ベンヴォーリオ、ジュリエット、僧ジョン)
 小林 → 学生3(マキューシオ、僧ロレンス、キャピュレット夫人) 
 浦井 → 学生4(ティボルト、乳母)

 セットは2脚の椅子と横長の台だけ。主な小道具もハードカバーの本(ロミオとジュリエット)と赤く長い布だけ。あとはシンプルに“学生”たちの演技。
 ほとんど『ロミオとジュリエット』の台詞のみで話が進みます。それ以外の台詞も、シェイクスピア作品からの抜粋。パンフにはタイトルがありますが、分かったのは『真夏の夜の夢』ぐらい。
 しかし、その『真夏の夜の夢』は『ガラスの仮面』で読んだのを覚えてるだけ。いや、ちゃんと中学時代に全集読んだはずなんだけど、あんまり覚えてない。って、それ自体が大昔の話だから、すでに忘却の彼方。
 
 
 演出の妙だと思ったのは、台詞や展開は『ロミ・ジュリ』のままなのに、学生たちの気持ちも表現しているところと、赤い布が剣になったり毒薬になったりと様々に変化するところ。
 あと、ものすごい運動量に驚きました。
 なにしろ学生ですから跳んだり跳ねたりはしゃぎまくるのはもとより、いきなり背中にのしかかったりプロレス技に発展したり、掴みかかるわ、振り回すわ、担ぐわ、負ぶさるわ。浦井くんがパンフのインタビューで「ニー(膝)パット必須」と言ってた意味が分かりました。きっと全身アザだらけ。
 
 エンタメニュースなんかでキワモノっぽく取り上げられていた男同士(首藤・佐藤)のキスシーンは、まーったくエロくありませんでした。本人(学生)たちがあくまでも“演じる”ことに熱中していて、お互いに対する惚れた腫れたが皆無だったからかもしれませんが。
 ロミオとジュリエットが恋に落ちて初めてキスするシーンで、会場(舞台+客席)全体に満ちる「えっ? するの? しちゃうの? 俺/あなたたち」。という雰囲気が可笑しかった。だから、このシーンは長い。手を握り合うまでが長く、キスするまでが長く。
 キスしちゃったら、今度はキスした事に興奮したのか(相手に対してではない)、2回目のキスは早いわ、熱いわ(もちろんココは笑いどころ)。「あんたら、相手が男だってことは忘れてるね」というカンジ。まぁ、神学生だからなぁ。これから先、女の子ともしないかもしれないわけで、行為そのものに対する興味先行で、感情なんか後回しっぽい。
 
 
 劇中劇が進むにつれて、学生達の性格も分かってきます。
 素直な好奇心とひたむきな探求心でのめり込む学生1。
 最初は普通に興味をしめしていたのが、いつの間にか積極的に物語を進める学生2。
 その場の雰囲気を読むのが上手く、当意即妙に立ち回る器用な学生3。
 茶目っ気もあり、器用に物事をこなしながらも、子供っぽい嫉妬心のある学生4。
 ……って、完全に私見ですが。
 学生3が一番“大人”、気持ちの切り替えの早さは学生4が一番とか、学生1に気持ちが近いのは学生2かもとか。妄想一歩手前かもしれない(笑)。
 
 
『ロミジュリ』自体が悲劇的に終わるので、学生たち自身の物語はどういう風に終わるんだろうと思っていたんですが、まさか学生1だけが“夢の世界”に取り残されてしまう(私見)とは。あとから思えば、途中で何度か示唆されてはいたのだけど。
 最後に本を抱いて、「夢を見ていた」って言うところは美しいような寂しいような。言葉は過去形なのに、状況は現在進行形にしか見えない。目覚めた者は先へ進むけど、彼は一体どうなるんだろう。
 
 
 首藤さん、ちょっと滑舌に難あり。ただ、前髪おろすとあんなに若くて可愛い人だとは思いませんでした。宣材では一番大人だから。
 佐藤くんは、とても魅力的なジュリエットでした。あんなにデカイのに可愛い。そして学生自身にもどった時も優しくて良い子だなぁ、と思わせてくれた。初めて見たのが「池袋ウエストゲートパーク」だったから、あのやんちゃな子がこんなに大きくなって、と親戚のおばちゃん気分。
 高鹿さんは、さすがに一番安定してました。マキューシオって、けっこうテンションの高い役(といっても限度はある)なんだけど、ロレンス神父との対比を出しつつ、それぞれのキャラの中にある学生3自身の感情も出てて、一番わかりやすかった。
 浦井くんはもう単純に「かっちょいー」と(ミーハー)。一番年下で一番可愛いのに、ジュリエットではなく乳母(しかもウザめ)の役とは。でも、だからこそ鬱陶しい乳母役がチャーミングに見えたのかも。戯曲を読んでる時には、うっすらと殺意すら覚える無神経な乳母が、なんだか愛すべき存在に思えました。
 
 もう一回ぐらい見たかったな。BSで放送してくれないかしら。
[ 2005/03/01 07:14 ] 観劇・映画 | TB(-) | CM(0)
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