[演劇]今度は愛妻家

 またしてもDVD。
 じつは上演中にサイト巡りしていて、ついうっかりネタバレを読んでしまい、さらに演劇雑誌でも同様のネタバレを見て、それがあまりに堂々としていたためネタバレであることに気付かず、のちにそれがネタバレだったコトを知り、しばらく封印していたのでした。注意不足>自分

『今度は愛妻家』
 作:中谷まゆみ
 演出:板垣恭一
 出演:池田成志,長野里美,真木よう子,横塚進之介,高橋長英
[あらすじ]
 カメラマンは妻の目をかすめて若い女との浮気に精を出す。妻と顔を合わせれば、いつも最後はケンカで終わり、二人の仲は冷え切っているようにも見える。
 だが、なぜか彼は浮気を妄想する若い女に手を出さない。かといって妻に操を立てるわけでもなく、助手が仕事をしろとせっつくのにも構わずに毎日ぶらぶらしている。
 家に出入りする謎のオカマ。ロクな仕事も無いのにそばを離れない助手。いつの間にか助手と恋仲になっている女。
 そして、ケンカしながらもじゃれ合っているように見える夫婦。
 奇妙な調和と緩やかな崩壊を予感させながら、クリスマスがやってくる。

 以下、ネタバレ有りで。

 
 同じ作・演出コンビの『ビューティフル・サンデー』の方がきっちりまとまってるな、という印象。各人が微妙に感情移入を許してくれない部分を持ってて、「そこんとこ、もう少し素直になってくれたらなぁ」と思わぬでもないんですが、自分だって実生活では意識するしないに関わらず素直になれない部分を持ってるんだから、そこはリアルというべきなのか。
 
 前半、これほどいい加減でちゃらんぽらんで有言不実行で、そのくせ言い訳だけは考える前にすらすらと口をついて出る男が、ふとした瞬間に寂しそうだったり、どこか夢から覚めた風にぼんやりしたりしている部分に引っかかっていると、後半には涙腺決壊状態になって、「ぎゃーっ! 池田成志(敬称略)に泣かされてる!」という大変失礼なつぶやきをもらしてしまった。ほんと、すいません。
 だって先輩はいつもスーダラ節リアルなキャラなので。くそう、騙された。スーダラな人がスーダラであることを貫こうとするのが、これほど涙腺を刺激するとは。
 
 高橋長英さんは硬派な役者さんだという認識だったので、オカマキャラは新鮮でした。しかも可愛いし。ロマンスグレーなのにフリルのエプロンドレスが似合うって、どうよ。素敵すぎる。
 真木よう子さん、お名前は度々拝見したコトあったんですが、通りのいい声だなぁ。それだけで好感度上がります。ブンちゃん(オカマ)の前で素直になる中盤がせっかく良い雰囲気なのに、後半またしても素直になれないキャラに逆戻りで、しかもそのままハケちゃうものだから、「見直してしまった感情の置きどころ」に困ってしまいました。
 まぁ、最後には駅前で抱き合ってたというから、ちゃんと素直にはなれたんだろうけど、そこを舞台の上で見たかったな。端っこでもいいから。
 横塚さんの助手もさわやか君で良かったんだけど、もうちょっとドロっとした部分があっても良かった気が。あんまりいい人過ぎて、逆にどこかに本心置いてるんじゃないか、と思う私は汚れているのだ。多分。
 
 大事なモノは、失うまで大事だってことに気が付かないものだ。それはあんまり普通にあるものだから、大事だって気が付かない。
 だからその時に後悔しないよ、大事だと気づいた時には大事にしようと思った。
 そんな作品でした。
[ 2005/02/16 08:30 ] 観劇・映画 | TB(-) | CM(0)
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