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[演劇]痛くなるまで目に入れろ

「商品のお届けは5月下旬です」と言われていたのでノンビリ構えていたら、5月の声と同時にやってきましたよ。早っ!
 舞台を見た直後は正直DVDを購入する気は無かったのですが(失礼)、そのあと急激に中山祐一朗ブームが起こった(@MY脳内)ので、マンスリーで衝動的に。時期的にモヤモヤしてましたし。
 ――むしゃくしゃして買った。中山が出てるなら何でもよかった。いまは満足している。←バカ
 
『痛くなるまで目に入れろ』
作・演出:G2
出演:山内圭哉,中山祐一朗,曽世海児,久保田浩,岩橋道子,渡辺慎一郎,松下好,久ヶ沢徹,坂田聡,シルビア・グラブ,陰山泰
[あらすじ]
 破天荒な父親のお陰で波瀾万丈な青春を送るマサル。ヤクザに追われる身となり、姿を隠していた彼の元に幼なじみのハジメが現れる。彼はマサルから預かったという一通の手紙を差し出した。
「例のアレは親父に見つからないようにあそこに隠した」
 ある事件の前後の記憶があやふやなマサルは、その謎を解くためにヤクザが待ち受ける街へと舞い戻る。
 
 
 以下、ネタバレ込みの辛口感想
 ネガティブな発言が多いので、このお芝居がすごーく気に入ってる方はスルーした方が良いです。嫌いではないのよ、嫌いでは。後味悪い芝居は大好き。だけれどもしかし。
 
 
 
 生で見た時の感想は、「豪華なんだけど食い足りない話」でした。盛りだくさんなんだけどスカスカ。話の散らかし方や小ネタは面白いけど、あまりにも“きれいにまとまった終局”に向かって行くので、部分部分に肩透かしがあって、そこがどうにも歯がゆい。これ、いつもG2の脚本には感じることですが。
 今回も、後味の悪さというのが主題の一つ(でもない?)だったようですが、「皆殺しで終わる」という、ある意味王道とも言える“後味の悪さ”だったので、途中で「ああ、みんな死ぬんだろうな。やっぱりな」と思ってしまう。ただ人がバタバタと死んでいくという虚しさ。それが物語としての感想ではなく、構成の感想として、そう思ってしまう。
 てゆうか、脚本家に「後味悪いです」と言われたら期待しちゃいますよ。だけど違うんだな。「みんな死ぬ」とか「救いがない」というだけが後味の悪さじゃないんですよ。
 身もだえするような「どうしようもなさ」が今ひとつ感じられなくて、「ああ、きれいに“後味悪い”型にハマってますね」と納得する分、食い足りない。
 
 で、登場人物も多すぎる。まず組長の奥さんは要らない。グラブさんは好きだけど。あと、新山も要らない。というか、彼の役は物語上必要な複数のキャラを一つにまとめたような感があって(構成員とストーカーとマサルを逆上させるチンピラと中川に殺される役等)、新山自身の個性が希薄で。
 女の子は二人とも重要なんだけど、なんだかどっちかが要らない気がしてしまう。いや、岩橋さんの美里は必要だろうから、松下さんの里沙か。前半はともかく、後半は出なくても良かった気が。ただ殺されるためだけの再登場、に思えた。

 で、なんで“登場人物が多すぎる”んだろう、と考えると、キャラの掘り下げにムラがあるからかもしれない。
 マサルは主人公だし、お父さんはキてるし、長谷川は後半がぜん重要な役所(笑)で、ハジメは部分的に狂言回しで、美里は有る意味キーパーソン。この5人はストーリーにもよく絡むから過不足無い。いや、多少はあるが割愛。
 組長が妹を溺愛しているというが、あまり溺愛している風には見えない。中川が妹に思いを寄せているのはイイと思うんだけど、それと対極にある「次々と組員を殺す」という性癖(?)の部分が曖昧。単純に「殺しの好きな人」という設定はハナから出てるが、それにしては目立つところで殺してないから(新山殺しは「構成員連続殺人」の一環なんだろうが)、今ひとつ弱く感じる。
 組長夫人は夫の暴走を適度に止めているが、全てに対して“適度に止めてる”から、真意が今ひとつ見えてこない。義妹の恋路を成就させようとして、銃まで取り出すシーンが妙に唐突。そこまで義妹想いでしたっけ?
 久ヶ沢さんは、おそらくマサルの記憶障害的超人パワーと対極に位置する(ナニも失わずとも最初から超人)と思うのだが、だからなんなんだという……最後があっさりしてるし。中川のナイフは平気なのに、マサルの拳銃で死ぬのはなぜだ。だったら「3回ぐらい生き返る」という別の“王道”があっても良かったのでは。
 
 マサルの母親の話も唐突に出てきた気がする。というか、キョウコさん最強伝説が一つしか紹介されないので、マサルの中に残るほどすさまじいパワーだった、という説得力が今ひとつ。マサル自身がキョウコさんのパワーを覚えていて、それを語ればキョウコさんの存在が感じられたかもしれない。すごいんだ、というワリに、存在が希薄。
 あと、お父さんとキョウコさんのエピソードが分からない。なんで結婚したんだ、この二人。

 というか、「目に入れても痛くないほど息子をかわいがる父親」の話には(私には)見えない。
 むしろ「自分の人生をおもしろおかしく過ごすために、暴走女と結婚し、その血を受け継いだ息子を操って、周りをしっちゃかめっちゃかにかき回して楽しむ父親」の話かと思った。ラストシーンでマサルの後ろに立つ父親が、笑みすら浮かべているように見えるので。
 
 
 えーと……すごい勢いで文句言ってるようですが(笑)、それでもDVD見直したら初見の時より面白かったです。好きなシーンが増えたというか。美里と中川の会話のシーンとか、初見は“狙いすぎ”の感があったけど、DVDで見てたら中川が切なくて。ほら、報われない人が好きだから。『悪魔の唄』の眞とか。
 最初から好きなシーンは、キレたマサルが「ダメ」の一言で元に戻る時、子供っぽく言う「……はい」。このテンションの切り替わりは好きだった。
 あのしつけ(暴走するマサルをダメの一言で元に戻す)をキョウコさんがしたんだ、と明確に分かるエピソードが一つ欲しかった気がする。声だけじゃ今ひとつ。それとも、あれはお父さんの躾なのか。
 
 まぁ、気に入ってなきゃDVD到着してから3回も見たりしないと思うので、文句言いつつ気に入ってるんですよ。文句言うのも「もうちょっとこうだったら良いのに!」という歯がゆさゆえですから。
[ 2005/05/01 01:14 ] 観劇・映画 | TB(-) | CM(0)
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